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日常に刺激的なスパイスを届ける人々のルーツを知る旅〜ネパール料理屋「Solti Mart」がまちに加えるスパイスとは?〜

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生野区に住む60の国の人たち。区内には、その人たちが営むその国独自のスパイスを活かした飲食店が多く点在する。
今回は、EXPOいくのヒートアッププロジェクトの参加者と飲食店を訪問し、この生野というまちの日常に刺激的なスパイスを届ける料理を食すことで、その国の知られざる文化に触れる。その中で料理を提供する人々のルーツに触れ、何を感じ、どうまちの景色が変わったかを記録する。2店舗目は桃谷商店街にお店を構えるネパール料理屋「solti mart」にお邪魔した。

※参加者は、🍛三皿目:ネパールにも広めたい、桃谷のカツカレーの味「Solti Momo、グルング・テズ・プラカス」を読んだ上で訪問しています。

  

生野のネパール人が足しげく通う「Solti Mart」

お店の前にはたくさんの自転車が並んでいる

  

多国籍カレー(スパイス)フェスの2店舗目にお邪魔したのは桃谷商店街内にある「Solti Mart」さんだ。お店に入る前に店先で撮影しているとネパール人の方々が続々と入っていく様子から人気店だということがわかる。店内に入るやいなやネパールの音楽に出迎えられ、ネパール語が飛び交う店内はまさに異国に来た感覚に誘ってくれる。今回は、お店を運営しているグルングさんにお話を聞いた。

グルングさんは、2013年に日本に留学生として来日し、大阪の大学を卒業後、IT系の仕事に就いていたのだそう。しかし、コロナの影響によりIT系の仕事を辞め、スパイス販売を始めた。そして去年からsolti martとしてスパイスとネパールの食材を扱う小売店と併設した飲食店の営業を始めた。

  

参加者Aさん:

「ネパールの人なので、母国のスパイスの販売はわかるんですが、IT系からいきなり飲食店の営業ってハードル高くないですか?」

グルングさん:

「料理を作れる知り合いがいたので、その人に手伝ってもらってるね。昔、行政の書類提出のお手伝いやその翻訳を行っていたので日本に知り合いは多いんだよ。」

参加者Bさん:

「コロナ禍では飲食店の経営ってどんな感じだったんですか?」

グルングさん:

「お客さんは日本語学校に通うネパール人の留学生が多いんだけど、コロナ禍では留学もできないので経営は厳しかったね。それでもITの仕事していたから、WEBサイトや翻訳のアプリを開発していたね。」

  

  

と、生野に知り合いが多く、ITの技術に長け、コロナ禍を乗り越えたグルングさんの凄さを実感している間にも、ひっきりなしに入店してくるお客さんをみて思わず

  

「すごい人、入ってくるやん!」

  

と参加者Aさんはつぶやいた。

  

人柄でお客さんを呼び込む「Solti Mart」

今回、ネパール人が毎日お昼ご飯に食べるという「momo」を1皿目に提供してもらった。「momo」には、チキンのミンチとスパイスが混ざっており、十分そのままいただいても美味なのだが、ネパール料理特有の風味が広がるピリ辛のソースと一緒にいただいた。

  

momo

  

参加者A:

「ネパールの人は手で食べるんですか?」

グルングさん:

「そうやね。ちゃんと手を洗ってから手で食べるよ。そうゆう文化。最近は生野にネパール人が増えてきているから嬉しいね。」

参加者B:

「なじみの1皿の記事に書いてたんですけど、留学生の困りごとを相談に乗ったりするんですね。これまでで一番大きい相談とかってありましたか?」

グルング:

「誰かが困ってたら全部、解決しているよ。自転車の事故とか病気とかそういったことが一番大きかったかな。被害届を出すとか保険のやりとりとかも手伝ったりしたね。やっぱり料理を提供するだけの関係だけではなくて、その人の生活とかも助けないとね。」

  

グルングさんの人柄の良さが伝わったところで次の料理がきた。Solti martの看板メニューである「タカリセット」だ。「タカリセット」はチキンカレーと豆カレー、ヨーグルト、ネパールのせんべい、トマトのソース、野菜の漬物が合わさったセットで、日本のものとインドのものを混ぜたお米と一緒にいただくというなんとも贅沢なセットだ。

  

タカリセット

  

参加者B

「皆さんはどこからsolti martを知っているんですかね?」

グルング

「ネパール人のコミュニティがあるわけでもないし、広告とかにお金も全くかけていないから、口コミだろうね。あとは味も美味しいからね。」

  

と微笑みながら言うグルングさん。困っている人を助けるというのはグルングさんにとって日常的なことなのだろう。

  

お店の名前にある「Solti」に込めた意味

隣にあるスパイス販売店の様子

  

最後に飲食店の横に併設しているスパイス販売店にお邪魔した。そこで見る何もかもが初めてのネパール産ヌードルやスナック、スパイスを見ながら参加者は興奮を隠せなかった。

  

参加者C:

「これって有名なお菓子なんですか?」

グルングさん:

「ネパール人はこれをよく食べるよ。そして安いね。」

  

その会話の中で、おすすめされるスナックやヌードルを大量に10点以上購入する参加者がいた。お会計の際にこれだけ買って、1000円というあまりの安さに

  

「やすぅ!」

  

と心のそこから驚き、声を漏らしていた参加者がいた。

  

参加者の購入品

  

最後にお店の名前にある”solti”という意味が気になった参加者がその意味をグルングさんに聞いた。

  

参加者B:

「お店の名前についている”solti”というのはどういう意味なんですか?」

グルングさん:

「solti というのは、英語で”bro”=友達などのように親しみを込めて使うネパール語だよ。お店に来る人たちは自分にとってはみんな solti だからね。その言葉を店名に使ったよ。」

  

と楽しそうに会話する参加者たちとグルングさん。まだ会ったばかりのはずの人たちが1時間と言う短い時間ですでに打ち解けている。今日のイベントでまたグルングさんの”solti”が増えた瞬間だった。

  

★Solti Momo
住所:大阪府大阪市生野区生野区勝山北2丁目1−7
https://maps.app.goo.gl/nHRNFPW4nj5APih38

営業時間:
11:30-21:30
定休日:月曜日
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